非エンジニアの自分がGASを始めた方法|最初の1週間でやったことまとめ
この記事でわかること
- プログラミング未経験の自分が、GASをどうやって始めたか
- 生成AIに聞きながら進める「バイブコーディング」の実際
- 最初の1週間でつまずいたことと、それでも続けられた理由
結論:非エンジニアの僕でも、GASはAIに聞きながら始められた
先に結論を書きます。
僕はプログラミングの知識がほとんどありません。3年前にProgateでHTMLとCSSを少し触ったことがある程度。GASという言葉も、その頃にどこかで見かけて「そういうものがあるんだな」と知っていただけでした。
それが今では、GASを使ってスプレッドシートの資材管理システムを自作して、棚卸機能やペアリング機能まで追加しています。
きっかけは、生成AIに「こういうことがしたい」と聞いたこと。そこから1週間、手探りで進めた記録をそのまま書いていきます。
GASの始め方の前に:非エンジニアが抱えていた現場の課題
毎日の手入力と、合わない棚卸
僕の職場では、資材の使用数をエクセルの管理シートに毎日手入力していました。
この手入力自体もつらかったのですが、もっと困っていたのは棚卸が全然合わないことでした。
数字が合わない。でも業務は止められないから、合わないまま進めていく。すると、どこから確認したらいいのかわからなくなって、泥沼にはまる。
「ここが間違ってる」と特定できればまだいい。でも、ズレが積み重なった状態で原因を探すのは、本当に気が遠くなる作業でした。
一通りの業務が終わってから、夜12時くらいまで過去の棚卸データと現場の数量を突き合わせていたこともありました。どこからズレているのかがわからない。もうお先真っ暗、という気持ちでした。
GASを導入する前は、ずっと棚卸とサイズシールのズレと格闘する日々でした。
自分が担当するようになってから、2〜3ヶ月かけて、ようやく棚卸のズレがどういう仕組みで起きているのかがなんとなく見えてきました。入力のタイミング、省略された手書きリスト、二重入力でのズレ……。原因は一つじゃなくて、いくつもの要因が絡み合っていた。
「このままじゃ、毎月同じことを繰り返すだけだ。どうにかしたい」。そう本気で思ったとき、GASで自動入力できないかと考え始めました。それがGASに手を出した最初のきっかけです。
「どうにかしたい」とは思っていた
手入力のミスが棚卸のズレにつながっている。それはわかっていました。でも、じゃあどうすればいいのかがわからない。
3年前にProgateでHTMLやCSSを少し触ったことはありました。そのときにGAS(Google Apps Script)という言葉も知りました。「Googleのサービスをプログラムで動かせるツール」くらいの認識です。
でも、当時はそこから先に進めませんでした。スクリプトエディタを開いても何が何だかわからなかったし、「プログラミングを本格的に勉強しないと使えないもの」だと思っていたからです。
非エンジニアのGASの始め方:生成AIに聞いたら、気づいたらできていた
そこから3年。状況を変えたのは、生成AIでした。
ある日、業務の効率化について生成AIに相談してみたんです。「エクセルの手入力をどうにかしたい」「スプレッドシートで管理を自動化できないか」といったことを聞いてみた。
すると、GASを使った具体的な方法を教えてくれた。しかも、コードまで書いてくれた。
「3年前に名前だけ知って諦めたGASが、AIに聞いたらできてしまった」――これが正直な感想です。
会社から帰宅した後、Claude AIに「エクセルの手入力をどうにかしたい」と聞いてみたのが最初でした。このやり方はバイブコーディングと呼ばれるもので、プログラミングの知識がなくてもAIと会話しながらコードを形にしていく方法です。
GASを始めた最初の1週間でやったこと
Day 1-2:AIに聞きながら、とにかく触ってみた
最初にやったのは、スプレッドシートのスクリプトエディタを開くことでした。
スプレッドシートのメニューから「拡張機能」→「Apps Script」を選ぶと、コードを書く画面が開きます。
正直、何が何だかわからなかったです。
でも今回は3年前と違って、隣に生成AIがいる。「このエディタで何をすればいい?」「セルの値を読み取るにはどう書けばいい?」と聞きながら、手探りで進めていきました。
AIがコードを書いてくれる。そのままコピペして実行してみる。エラーが出る。エラーの内容をAIに貼って「これ何?」と聞く。
この繰り返しです。
Day 3-4:エラーとの格闘
はじめは本当にうまくいきませんでした。
エラーが出る。思い通りの動作をしない。
たとえば、スプレッドシートの特定のセルに値を書き込みたいだけなのに、「undefined」と返ってきたり、まったく別のセルに書き込まれたり。
AIに聞けばエラーの原因は教えてくれるのですが、修正したら別のエラーが出る、ということの繰り返し。「これ、本当に自分にできるのか?」と何度か思いました。
特に苦戦したのは表示がうまくいかないことと、ペアリング機能でした。何度挑戦してもペアリングがうまく動作しない。品名検索やコード検索などを指示して、何とか解決していきました。
ペアリングの部分が、いちばん粘った箇所でした。何回も何回も繰り返しても、どうしてもうまくいかない。AIに壁打ちしながら、少しずつ形にしていきました。
さらに厳しかったのは、品番の数が多いことです。仮に動作したとしても処理が重くなってしまう。その重さを解消するために、また何度も壁打ちを繰り返しました。「動いた」と思ってもすぐには安心できず、「動いた上で、実用に耐えるスピードで動く」までの距離が長かった。しんどかったけれど、ここを乗り越えられたことが大きな自信になりました。
Day 5-7:「動いた」の瞬間
それでも続けていたら、少しずつ動くようになってきました。
最初に形になったのは、品名を入力したらスプレッドシートに自動で記録される仕組みです。QRコードでの読み取りはまだ実装できていなくて、まずは手入力の品名から、とりあえず「入力したら記録される」という基本動作を作りました。
これが動いたとき、「すげー、動いた」と素直に感動しました。
自分で(正確にはAIと一緒に)書いたコードが、実際にスプレッドシートのデータを動かしている。たったそれだけのことなのに、「自分のやりたいことが、どんどんできていくだろうな」という手応えを感じました。
この仕組みをさらに発展させて、最終的には3,700種の在庫管理をスプレッドシートに移行するところまでたどり着きました。
GASを始めた1週間を超えて:非エンジニアでも夢中になれた
1週間目が終わる頃には、最初の不安はほとんどなくなっていました。
むしろ、楽しくなっていた。
「品名入力ができるなら、棚卸の機能も作れるんじゃないか」と思って、棚卸機能を追加してみた。できた。
「資材とシールのペアリングも自動化できないか」と思って、ペアリング機能を追加してみた。これもできた。
ひとつ動くと、「次はこれもできるんじゃないか」が止まらなくなる。気づいたら夢中になっていました。
これが、3年前にProgateで挫折した自分とは思えない変化でした。違いはひとつ、AIに聞ける環境があったこと。わからないことをその場で聞けて、コードまで書いてもらえる。これだけで、「できない」が「できた」に変わった。
その後、紙の報告書も同じようにGASで自動化しました。やり方は報告書の自動化にまとめています。GASの応用範囲が広がっていく感覚は、本当にワクワクするものでした。
非エンジニアがGASを始めるとき、わからなかったこと・今も不安なこと
正直に書きます。GASが動くようになった今でも、わからないことはたくさんあります。
デプロイ、リポジトリ、Git、GitHub
GASのコードを管理したり、他の人と共有したりするために「Git」や「GitHub」を使うと便利だと知りました。
でも、デプロイ、リポジトリ、Git、GitHub――最初はどれが何なのかさっぱりわからなかったです。
- 「デプロイ」=作ったものを実際に使える状態にすること
- 「リポジトリ」=コードの保管場所
- 「Git」=コードの変更履歴を管理する仕組み
- 「GitHub」=Gitをオンラインで使えるサービス
今はこう理解していますが、最初は「なんでコードを保存するのにこんなに手順があるの?」と思いました。これもAIに聞きながら、わからないなりに何とか使えるようになった部分です。
セキュリティへの不安
もうひとつ正直に書くと、セキュリティ面への不安はまだあります。
GASからスプレッドシートのデータにアクセスできるということは、権限設定を間違えると、見せたくないデータが外から見えてしまう可能性もある。APIキーやアクセストークンの管理も、「これで本当に大丈夫なのか」という不安がゼロではありません。
現時点でやっていることは以下の通りです。
- GASのスクリプトは自分だけがアクセスできる設定にしている
- APIキーなどの機密情報はコードに直接書かず、スクリプトプロパティに保存している
- わからないことはAIに聞いて、セキュリティ上のリスクがないか確認している
完璧な対策ができているとは言い切れません。でも、「不安だからやらない」ではなく「不安だけどひとつずつ確認しながら進める」という姿勢で取り組んでいます。
非エンジニアがGASを始めるために:3年前の挫折と今回の違い
3年前にProgateでHTMLとCSSを触って、GASの存在も知った。でも、そこから先には進めなかった。
今回、生成AIに聞きながら始めたら、1週間で資材管理の仕組みが動き始めた。
この違いは何だったのか。振り返ると、大きく3つあります。
1. 「聞ける相手」がいた
3年前は、わからないことがあったら自分で検索して、記事を読んで、理解して……というプロセスが必要でした。非エンジニアにとって、これは想像以上にハードルが高い。
生成AIがいると、「今やりたいことはこれ。どうすればいい?」と聞くだけで、具体的な手順やコードが返ってくる。
検索→理解→実行の3ステップが、質問→実行の2ステップに短縮される。これは大きかったです。
2. 「解決したい課題」が明確だった
3年前のProgateは、「プログラミングができるようになりたい」という漠然とした目的でした。
今回は「手入力をなくしたい」「棚卸を合わせたい」という、毎日感じている具体的な課題がありました。
解決したいことが明確だと、「次に何をすればいいか」も自然と見えてくる。
3. 「小さく動くもの」がすぐにできた
Progateは「学習→いつか使う」という流れでした。今回は「作る→すぐ使う→改善する」の繰り返し。
最初に品名入力の仕組みが動いたとき、「これは使える」と思えた。その成功体験が次のモチベーションになって、棚卸機能、ペアリング機能……と広がっていきました。
小さく動くものができたときに強く感じたのは、**「これができたら、現場も事務所もすごく楽になる。しかも、これ以外のことにも活かせるかもしれない」**という実感でした。この感覚が、自分のモチベーションを一気に押し上げてくれました。
小さいものでも、実際に動くものが目の前にできた。しかも、非エンジニアの自分でも作れた。その事実が素直に嬉しかった。現場が少しでも効率化されて、みんなが少しでも早く帰れるようになるなら、続ける価値は十分にある。そう思えてからは、朝の30分が苦にならなくなりました。
GASの始め方ガイド:非エンジニアの自分が伝えたいこと
ここまで読んで、「自分もやってみようかな」と思った人に、いくつか伝えたいことがあります。
最初は「コピペで動かす」で十分
GASのコードを理解する必要はありません。最初は、AIが書いてくれたコードをそのままコピペして「動くかどうか試す」だけで十分です。
動いたら、少しだけ変えてみる。「この数字を変えたらどうなるか」「この部分を自分の業務に合わせたらどうなるか」。
その繰り返しで、少しずつ「何をやっているのか」がわかってきます。
完璧を目指さない
僕の資材管理システムも、最初は品名入力ができるだけの、ごく基本的なものでした。QRコードでの入力は、実はまだ完全には実装できていません。
でも、その「不完全な状態」でも、手入力よりはずっと楽になった。
完成を待たずに使い始めることが、続けるコツだと感じています。
エラーは「進んでいる証拠」
最初はエラーが出るたびに心が折れそうになりました。「やっぱり自分には無理なのかも」と。
でも、エラーが出るということは、コードを書いて実行した、つまり一歩進んだということでもある。エラーの内容をAIに聞けば、大体の場合は解決策を教えてくれます。
エラーで止まるのは普通のこと。止まったら聞く。それだけで前に進めます。
まとめ
- GASは3年前に名前だけ知っていたが、生成AIのおかげで実際に使えるようになった
- 最初の1週間はエラーとの格闘だったが、「動いた」の感動が次のモチベーションになった
- 非エンジニアがGASを始めるのに必要なのは、プログラミングの知識ではなく「解決したい課題」と「AIに聞く習慣」
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