バイブコーディングとは?プログラミングできない自分が、AIに聞きながらGASを書いている方法
この記事でわかること
- プログラミング経験ゼロの自分が、生成AIに聞きながらGASを書いている具体的な方法
- AIに質問するときの「伝え方のコツ」と「やりがちな失敗」
- エラーが出たときの対処の流れ(実際のやり取りベース)
結論:「バイブコーディング」で、非エンジニアでもGASが書ける
先に結論を書きます。
僕はプログラミングを学校で習ったこともないし、本を読んで勉強したこともありません。ExcelのVLOOKUPやIF関数は使えるけれど、コードを書くという経験はゼロでした。
それでも今、GAS(Google Apps Script)で在庫管理の自動化や報告書の自動集計を現場で動かしています。どうやって作ったかというと、生成AIに「こういうことがしたい」と伝えて、コードを書いてもらい、動かして、直してを繰り返す方法です。
この方法を「バイブコーディング(Vibe Coding)」と呼びます。もともとはAI研究者のアンドレイ・カルパシー氏が2025年頃にX(旧Twitter)で提唱した言葉で、「コードの細かい文法を理解していなくても、やりたいことをAIに伝えてプログラムを作る」スタイルのことです。プログラミングの知識がなくても、自分のやりたいことをAIに伝えられれば、動くコードを作れる。僕にとって、この方法は自分のスタイルにぴったり合っていました。
この記事では、僕が実際にどうやってAIとやり取りしながらGASを書いているか、その具体的な方法を書きます。
背景:なぜAIに聞きながらコードを書くようになったか
Excelの限界を感じていた
僕が管理している職場では、数千種の在庫をExcelで管理していました。毎日の手入力、月1回の棚卸でのズレ、品番の入力ミス。「もっとうまくできるはず」と思っていたけれど、システムを導入する予算はないし、エンジニアに頼む伝手もない。
「自分でやるしかない」と思ったとき、選択肢に浮かんだのがGASでした。Googleアカウントがあれば無料で使えるし、スプレッドシートと連携できる。ただ、問題はひとつ。自分はプログラミングができないということです。
「聞けば教えてくれる」という発見
GASについて調べているうちに、ChatGPTやClaudeといった生成AIに「こういうことがしたい」と伝えると、コードを書いてくれることを知りました。
試しに「スプレッドシートのA列のデータを取得するGASを書いて」と聞いてみたら、すぐにコードが返ってきた。コピーして貼り付けて実行したら、本当に動いた。
「聞けばコードが出てくる。貼れば動く」。この体験が、僕のバイブコーディングの出発点でした。
正直、最初は半信半疑でした。「貼り付けるだけで本当に動くのか」「どこをどう動かせばいいのかもわからない」という状態だったんです。でもAIに確認しながら実行ボタンを押して、実際に動く画面を見たときは「本当に動いた」と驚きました。最初はデザイン性もない汚い画面だったけれど、**「これだったら自分でもできるかも」**と思えた。あの瞬間が、バイブコーディングにのめり込むきっかけでした。
具体的なやり方:僕のバイブコーディングの流れ
ステップ1:「やりたいこと」を日本語で書き出す
最初にやるのは、コードを書くことではありません。自分が何をしたいかを、日本語で具体的に書き出すことです。
たとえば、在庫管理の仕組みを作ったときは、こんなふうに書き出しました。
- タブレットでQRコードを読み取りたい
- 読み取ったら、品番が自動で特定されてほしい
- 数量を入力して送信したら、スプレッドシートに記録されてほしい
「在庫管理を自動化したい」だと範囲が広すぎます。「QRコードを読み取ったら、スプレッドシートのこのシートのこの列に数値を入力したい」くらい具体的に書くのがコツです。
ステップ2:AIに「やりたいこと」をそのまま伝える
書き出した日本語を、そのままAIに伝えます。
僕の場合、こんな感じで質問しています。
「GASで、Googleフォームから送信されたデータをスプレッドシートの『入庫履歴』シートに追記するスクリプトを書いてください。A列に日時、B列に品番、C列に数量が入るようにしてください」
ポイントは3つです。
- 何を使うかを明示する(GAS、スプレッドシート、フォーム等)
- どこにデータが入るかを具体的に書く(シート名、列名)
- 何がどうなればゴールかを伝える
「いい感じにやって」では、いい感じにならないことが多いです。
ステップ3:コードを貼り付けて動かす
AIが返してくれたコードを、GASのエディタにコピー&ペーストします。そして実行ボタンを押す。
ここで重要なのは、最初から完璧に動くことはほとんどないということです。エラーが出たり、思っていた動きと違ったりするのが普通です。僕の場合、在庫管理の仕組みを作るまでに100回以上のやり取りを重ねました。
ステップ4:エラーが出たら、エラーメッセージをそのままAIに見せる
エラーが出たとき、自分で原因を調べる必要はありません。エラーメッセージをそのままコピーして、AIに貼り付けるだけです。
「このコードを実行したら、こんなエラーが出ました。(エラーメッセージを貼り付け)。原因と修正方法を教えてください」
これだけで、たいていの場合はAIが修正案を返してくれます。
ステップ5:「動いたけど違う」ときは、何が違うかを伝える
エラーは出ないけれど、期待した動きと違うケースもあります。このときが一番難しい。
僕がよくやるのは、「今こうなっている」と「本当はこうなってほしい」を両方伝える方法です。
「このコードを実行すると、スプレッドシートの最終行に追記されます。でも本当は、品番ごとに該当する行を探して、その行の数量列を更新してほしいです」
「うまくいかない」だけでは、AIも何を直せばいいかわかりません。「今の状態」と「理想の状態」のギャップを具体的に伝えることが大切です。
ただ、一発で思い通りのコードや表になることはほとんどありませんでした。たとえば、誤入力の修正をしたかっただけなのに、行が追加されたり、シートが増えたり、ごちゃごちゃしてしまうことがありました。「そこじゃない」ということは多々あります。
そこで学んだのは、「この品番の列を検索して、該当するこの列に表示して」というように、具体的に指示する内容が大切だということです。何回も繰り返していくうちに、伝え方は上手くなっていくと感じています。
Before → After
Before:AIに聞く前
- Excelの限界を感じていたけれど、自分でコードは書けない
- エンジニアに頼む予算も伝手もない
- 「プログラミングを勉強してから」と思っていたら、いつまでも始められなかった
After:バイブコーディングを始めてから
- QRコード×GASの在庫管理システムを現場で稼働させている
- 報告書の自動集計も動いている
- プログラミングの教科書は1冊も読んでいない
- 「やりたいことを伝えれば形にできる」という感覚がある
朝4時に起きて、出勤前にAIとやり取りしながらコードを書く日々でした。時間があまり取れない中でも、少しずつ形にできたのは、バイブコーディングという方法のおかげだと思っています。
一番変わったのは、「これなら自分にもできるかも」と思えるようになったことです。
今まではスキルがないから無理、システム開発にはコストもかかるし他の人の手も借りないといけない、と諦めていました。でもAIに聞けば一人でもできるかもしれないと思えたのは大きな変化でした。
これがあれば、在庫管理だけでなく他の業務のシステム化や効率化もできるだろうなと感じています。「自分にはできない」が「やってみよう」に変わる。バイブコーディングで得た一番の収穫は、コードではなくこの感覚だったと思います。
つまずいたポイント
順調に進んだわけではないので、つまずいたところも書きます。
つまずき1:質問が曖昧だと、AIの回答もぼやける
最初のころは「在庫管理のGASを書いて」のように、ざっくりした質問をしていました。返ってくるコードも汎用的で、自分の現場にはそのまま使えないものばかり。
「スプレッドシートのどのシートの、どの列に、どんなデータを入れたいか」まで具体的に伝えるようになってから、一発で使えるコードが返ってくる確率が上がりました。
つまずき2:機能を追加しすぎて、丸ごと作り直した
これが一番大きなやらかしです。
最初に作ったスプレッドシートは、機能を追加・追加・追加と重ねていった結果、ファイル自体が重くなり、使い勝手も悪くなってしまいました。結局、最初に作ったものは丸ごと捨てて、一から作り直すことになりました。
ただ、その経験があったからこそ「最初にこういう全体像で作りたい」と伝えやすくなったし、やらかしはしたけれどレベルは上がったと思っています。バイブコーディングでは、機能をひとつずつAIに聞いて追加していくので、不要なコードや重複が溜まりやすい。定期的に「リファクタリング」、つまりコードの中身を整理して軽くする作業をAIに頼むことが大切です。
つまずき3:AIの回答を鵜呑みにして、動作確認を怠った
AIが返してくれたコードが「正しそうに見える」ので、そのまま本番のスプレッドシートで動かしてしまったことがあります。結果、データが意図しない場所に書き込まれてしまいました。
それ以降は、必ずテスト用のスプレッドシートで動作確認してから本番に反映するようにしています。AIの回答は信頼できることが多いですが、100%ではありません。
まとめ
- バイブコーディングは「やりたいことをAIに伝えて、コードを書いてもらい、動かして、直す」の繰り返し
- AIへの質問は具体的に。「今の状態」と「理想の状態」のギャップを伝えるのがコツ
- プログラミングの知識がなくても、現場で動く仕組みは作れる
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