GAS業務改善の実例3つ|現場リーダーが自動化した話
こんなことで困っていませんか|GAS業務改善の実例が知りたい現場リーダーへ
- 「GASで業務改善できると聞くけど、具体的にどんな実例があるのか知りたい」
- 「自動化の事例集を読んでも、自分の現場にどう当てはめればいいかピンと来ない」
- 「非エンジニアでもGASが書けるって本当?実例ベースで判断したい」
そんな悩みを持つ現場リーダーの方に、自分が実際にGASで自動化した3つの実例をまとめました。在庫管理、報告書、QRコード読取——どれもプログラミング未経験から書き始めた仕組みです。
この記事は、過去に書いた3本の実例記事を「現場リーダーがGASでやった業務改善の事例集」として集約したものです。各実例の概要を紹介して、深掘りしたい方は元記事へ進めるようにしてあります。
結論|現場リーダーがGASでやった業務改善の実例3つ
先に結論を書きます。自分が非エンジニアの現場リーダーとして、GASで自動化した実例は次の3つです。
| 実例 | Before | After |
|---|---|---|
| QRコード×GAS資材管理 | 毎日1時間の手入力 | ゼロ(QR読取のみ) |
| 報告書自動化 | 夕方1時間以上の手入力 | ほぼゼロ(自動生成) |
| 在庫管理3,700種 | Excelが固まる限界 | GASで一括処理 |
どれも「現場で困っていた具体的な業務」を、自分の手でGASに置き換えた記録です。次の章から1つずつ、概要をまとめていきます。
きっかけは、毎日の手入力が本当に苦痛だったことでした。そもそも自分がやっていた業務ではなかったのですが、「なんでこんなに時間がかかっているんだ」「なんで自動化しないんだ」というイライラ感がずっとありました。
その業務の担当者が転勤になったとき、業務のすべてが自分に回ってきます。「これどうにか自動化できないか」と思ったのが、直接のきっかけでした。入力した数字も全然成果に結びついていない状態で、どうにか生産性を上げたかったのです。
GAS業務改善 実例1|QRコード×GAS資材管理(手入力1時間→ゼロに)
最初の実例は、資材管理の自動化です。
職場では、使った資材の数を毎日Excelに手入力していました。3つのセクションから紙のリストが上がってきて、それを1件ずつ転記する作業に最低1時間。集計のミスも頻発していました。
そこで、資材1つ1つにQRコードを貼り、現場で「ピッ」と読み取ったらスプレッドシートに自動転記される仕組みをGASで作りました。結果、事務所に戻ってからの手入力はゼロ。集計ミスもなくなりました。
GASの中身としては、QRコード読取アプリから飛んでくるデータをスプレッドシートの所定の列に書き込み、日付・セクションでまとめる短いスクリプトです。コード行数はそれほど多くありません。
詳しい仕組みとつまずいた箇所は、こちらに書いています。
→ 毎日1時間の手入力がゼロに|資材管理をQRコード×GASで自動化した話
GAS自動化 実例2|報告書自動化(夕方1時間以上→ほぼゼロに)
2つめの実例は、報告書の自動化です。
職場では、現場から上がってくる手書きの報告書を毎日Excelに手入力していました。1日3枚、多い日は5〜6枚。1枚あたり約45行を、品番・カラー・サイズ・使用数量と確認しながら入力していく作業で、5〜6枚の日は入力だけで1時間以上。毎日のように残業に食い込む業務でした。
GASでスプレッドシートのデータから定型の報告書を自動生成する仕組みに置き換えたところ、夕方1時間以上かけていた手入力作業がまるごとなくなりました。残業の大きな原因がひとつ消えた瞬間です。
ポイントは「全部自動化しようとしない」こと。最後のひと手間(日付確認・送信)は人がやる前提で設計したほうが、現場のチェックも効きます。
詳しい手順とつまずいた箇所は、こちらに書いています。
→ 紙の報告書を毎日手入力していた現場リーダーが、GASで自動化するまでの話
GAS自動化 実例3|在庫管理3,700種(Excel限界→GAS突破)
3つめの実例は、在庫管理です。
扱っている資材は3,700種類以上。Excelで管理していた時期は、ファイルを開くだけで30秒以上かかり、フィルター操作のたびに固まる状態でした。「Excelの限界」を毎日感じながら、それでも他の方法を知らずに使い続けていました。
GoogleスプレッドシートとGASに移したところ、ファイルが固まることはなくなり、在庫の更新・棚卸し・発注リストの作成が一連の流れで動くようになりました。3,700種すべての在庫を、現場リーダー1人で管理できる状態を保てています。
非エンジニアの自分が3,700種の在庫管理をGASで運用できているのは、最初から完璧を目指さず、困ったところだけスクリプトで補ったからです。
詳しい構成と運用ルールは、こちらに書いています。
→ 3,700種類の在庫管理をGASで突破した話|Excelの限界を超えた実例
非エンジニアでもGASが書けた共通点
3つの実例に共通する「非エンジニアでも書けた理由」を整理します。
正直に言うと、最初は不安しかありませんでした。プログラミングは未経験で、GASというものを使うことで何ができるのかすら分かっていない状態。過去にProgateでHTML・CSS・JavaScriptという入門レベルのWeb言語に触れた経験はありましたが、それでも「自分にできるのかな?どうなのかな?」と思っていて、エラーが出たらどうしようとか、そんなに上手くいくはずがないよねと、書き始める前は半信半疑でした。
それでも書けたのは、次の4つの考え方があったからです。
- 困りごとを1つに絞る——いきなり全部を自動化しようとせず、「毎日の手入力1時間」など、最初は1つの作業に絞りました。
- 既存のスプレッドシートを起点にする——ゼロから作るのではなく、いま使っているシートにGASを足す形で始めたので、現場の運用が止まりませんでした。
- AIに聞きながら書く——エラーが出たらそのままAIに貼り付けて聞く。コードが読めなくても、動かしながら学べました。
- 30点で動かして直す——完璧なコードを書こうとせず、まず動く状態にしてから少しずつ直しました。
「非エンジニア GAS 現場」で検索している方に伝えたいのは、現場の困りごと起点であれば、コードの書き方より「どこを自動化するか」を決めることのほうが大切ということです。
つまずいた箇所と乗り越え方
正直に書くと、3つの実例とも一発でうまくいったわけではありません。
- 実例1(QR資材管理): QRコードのフォーマットがアプリごとに違って、最初は読み取り後のデータがバラバラに転記されました。GASで文字列を整形する処理を足して解決しました。
- 実例2(報告書自動化): テンプレートに数式を入れたまま自動生成したら、日付がずれて全行エラーに。テンプレート側を「値だけ」に整理して再構築しました。
- 実例3(在庫管理): 3,700行を一度に処理しようとしてGASのタイムアウト(6分)に引っかかりました。100行ずつバッチ処理する形に書き直して安定しました。
どのつまずきも、AIに状況を伝えて相談しながら解決しています。エラーが出たときに「自分には無理だ」と止まらず、状況をそのまま貼り付けて聞くだけで進めることが多かったです。
業務改善が広がる過程|現場発のDXがどう進んだか
3つの実例を作るなかで、自分の中の景色も少しずつ変わっていきました。
最初は「自分の手が足りないから自動化したい」だけだったのが、Claude CodeやClaudeのチャットで壁打ちするうちに、ある程度の形になってきて「これだったらできるかもしれない」と思えるようになっていきました。実際できましたし、自分の業務以外のところでも「これならできる」と思える場面が増えていきました。
会社の未来を考えたとき、AIを使っていくことで生産性を大きく上げられる可能性を感じています。とはいえ「ベストなソリューションを提案する」という意識のなかで、これが本当に良いものか・ベストなのかは今も模索中です。
そして、現場発で業務改善を進めるうえで避けて通れないのが、セキュリティ面の問題です。GASやAIを使った仕組みは、社内のルールと重なる部分が出てきます。そこで、システム部門の長に直談判して、ある程度は熱意を認めてもらえたかなと思っています。
会社員が現場発でDXを進めるリアルは、こういうものなのかもしれません。手元の困りごとを1つ片付けたら、それが次のセクションに伝わり、ルール側にも話を通しに行く。そのくり返しが、結果として「業務改善の事例集」になっていきました。
まとめ|GAS業務改善の事例は「現場の困りごと起点」で十分
要点を3行でまとめます。
- 非エンジニアの現場リーダーでも、GASで業務改善の実例を3つ作れました(QR資材管理・報告書・在庫3,700種)。
- 共通点は「困りごとを1つに絞る」「既存シートを起点にする」「AIに聞きながら書く」「30点で動かす」。
- まずは1つ、自分の現場で一番つらい作業を選んで、そこだけ自動化してみるのが進めやすい入口になります。
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